【研修医による】救急科研修について

M.A

研修する診療科についてはこれまでも書いてきましたが今回は現在研修中の救急科について書いてみます。
救急科は研修医なら必ず関わる分野、もはやメインとなる分野だと思います。
救急科の初期研修は病院によってかなりタイプが違うとは思います。
この記事では僕の研修している病院についてまとめているので、救急の研修はどのようなものなんだろう、他の病院ではどういう研修をしているのだろうと思う方はぜひ読んでみてください。

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救急科研修の概要

現在僕は初期研修医2年目なので2回目のローテートになります。
去年研修した際は1年目の最初だったため正直何もわからず、ただ手技を経験する程度の研修でした。(それもそれでかなり充実してました。当直業務も始まっていくので救急科を最初に研修するのはおすすめです。

僕は1年目で2ヶ月、2年目でも2ヶ月選択しました。
僕の研修している病院ではもちろん外来業務もありますがメインはICU管理になります。
この点は少し他の病院の救急科研修とは違うかもしれません。ほとんどの病院は外来対応が研修医の主な業務だと思います。
僕の研修している病院では外来や院内救急などの対応を上級医と行いつつ、入院となった患者さんのICU管理を学びます。

救急科1日の流れ

朝はカンファレンスがあります。
カンファレンスでは前日の外来の症例、入院中の症例に関してその日の勤務の医師で議論します。
ここは研修医の僕にとってはかなり勉強になる時間です。

カンファレンスが終わると入院患者さんの回診です。
ここは一通り全員で患者さんの状態を把握します。
そして回診が終わると処置になります。
もちろん処置を要する患者さんがいないこともありますが、熱傷の患者さんがいるとかなり長時間の処置となり忙しいです。(これで午前中が終わってしまうこともしばしばです。)

処置が終わると後は外来対応であったり、入院中の患者さんの対応となります。
朝のカンファレンスで指摘されたことなど適宜修正していきます。

そして夕方再度カンファレンスを行い、夜勤担当の医師に業務を引継ぎます。

救急科で研修するべき?

救急科で研修するべきかと書きましたがほとんどの病院では救急科での研修は必須となっているでしょう。
そもそも厚生労働省の定めたルールで初期研修で救急科は経験しなくてはいけません。
僕の研修している病院のように救急科がある病院もあるでしょうし、ないところは当直業務で補うような形になっています。

タイトルの救急科で研修するべきかという問いに対して、僕は研修するべきだと思います。

3年目に向けて

研修医は3年目になると独り立ちします。
要は上級医を頼ることができない環境で当直を行う可能性が出てきます。
そのためこうなる3年目までに救急の知識を一通りつけて当直業務をこなせるようにならなくてはいけません。

とにかくいろいろな症例

また救急科はいろいろな症例がきます。
いろいろな症例に対して満遍なく勉強することができます。
褐色細胞腫のクリーゼ、カフェイン加療内服によるVFに対してECMO挿入、広範囲熱傷などありとあらゆる症例を最近も経験しました。

そしてそれと同時に様々な医療の手技を経験できます。
CV、腰椎穿刺、挿管などは研修医であればしっかりできるようになりたい手技ですね。
そもそも研修医になりたての頃であれば採血やルートを取るのも難しいを思います。
そして、こういった手技を最も経験できるのも救急だと思います。(採血とかであれば看護師さんがやってしまう病院も多いですが…)

そんなわけで研修医のうちにある程度出来なくてはいけない、そしてその出来なくてはいけないものがたくさん経験できる分野が救急科での研修ということです。

救急科研修で経験できること

もちろん救急科研修では先ほど書いた通りあらゆることが経験できます。
ここでは細かな手技ではなく、救急でしか経験できないことを書いてみたいと思います。
特に僕が研修している病院で経験したいくつかの他にはなさそうな診療について書いています。

ドクターヘリ

やはり救急といえばドクターヘリ!なんて考えている人もいると思います。
ドラマのコードブルーなども流行っていたのでこの印象は強いと思います。

ドクターヘリは導入している病院が限られています。
経験できるかはわからないですが、少なくともドクターヘリを持っている病院でないと経験できる可能性はないので、一度でも乗ってみたい人はドクターヘリのある研修病院を選びましょうね。
僕は2回乗りましたが、かなり貴重な経験でした!
ドクターヘリに関しては下の記事にまとめています。

Hybrid ER

最近の救急ではこのHybrid ERというシステムを導入している病院もあります。
このシステム(部屋)は患者さんが搬送されてからすぐにCTをとり、その場でIVRや手術がすぐ行えるというシステムです。
導入している病院はあまりないかもしれません。
Hybrid ERでは通常の初期診療とは異なる方法で診療を行うため導入している病院では他と違った診療を学ぶことができますね。

まとめ

おすすめの本なども書きたいところですが、これはまた後日別な記事にしたいと思います。
救急科は研修医が必ず経験する分野です。
医療にはいろいろな診療科がありますが子供の頃に皆さんが思い描いていた医療は救急医療ではないでしょうか。
救急に憧れて医者になるという人も多いと思います。かっこいいイメージがありますよね。
研修医では必ず学ぶ分野なのでしっかりと2年間でマスターしたいですね。

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