2020年直木賞受賞作品「少年と犬」

Y.S

みなさんこんにちは。

最近久しぶりに小説を読みました。第163回直木賞受賞の馳星周さん作の『少年と犬』です🐕

とても感動しました!私の語彙力ではとても感動を表しきれないと思うのですが、ぜひおすすめの本ですのでブログに書いていきたいと思います。

あらすじも書いていきますので読みたくない方は飛ばしてください💦

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*あらすじ*

物語では1匹の犬が登場します。この犬の名前は「多聞(たもん)」と言います。多聞はとても賢く、礼儀正しい犬でした。また人間の気持ちがわかり、悲しみを抱えた人のそばに寄り添ったり、死が近い人のそばに一緒に寄り添い孤独を感じさせないようにしたりします。

この物語は6章に分かれています。簡単なあらすじを書いていきます。ネタバレ注意です!

第1章 男と犬

第2章 泥棒と犬

第3章 夫婦と犬

第4章 娼婦と犬

第5章 老人と犬

第6章 少年と犬

第1章 男と犬

物語の舞台は東日本大震災から半年後の仙台から始まります。この章のタイトルである男=(中垣和正)は駐車場の隅にいる野良犬「多聞」と出会います。和正には姉と認知症の母がいました。姉は認知症の母の介護をしており、働くことができず経済的に厳しい状況でした。和正は姉や認知症の母に楽な暮らしをさせてあげたいという想いから、金属店での窃盗に手を出してしまいます。そんな和正にも多聞は寄り添います。多聞がいることで認知症の母も明るくなっていきます。多聞が来てくれたことで家族は良い方向へと向かっていきますが、和正はまた犯罪へと手を染めてしまいます。和正はある犯罪を起こす際に交通事故で亡くなってしまいます。

第2章 泥棒と犬

和正が交通事故で亡くなった後、多聞は犯罪を計画していた計画犯(以降泥棒と呼びます)に飼われることになります。泥棒は小さい頃から貧しく、盗みを繰り返していました。今回も仙台で金属店での窃盗を犯しますが、警察に捕まりそうになります。警察に捕まらないよう多聞と一緒に仙台から車で南の方に逃亡します。しかし、多聞と旅をするうちに泥棒は自分の犯した過ちに気づいていきます。ある浜辺まで到着し、泥棒は出所することに決め、多聞も浜辺で手放してしまいます。そして物語は次へと進みます。

第3章 夫婦と犬

泥棒と離れた多聞は山奥までたどり着いていました。体は痩せ細り、クタクタの状態でした。そこである夫婦に拾われます。何も相談なしに多聞を拾ってきた夫に妻は呆れていました。夫は自由な人で仕事よりも趣味を優先させてしまったり、家事を妻に任せっきりにしてしまっていました。妻はそんな夫に対して、苛立ちを抱き冷たい態度をとっていました。ある日、夫はいつも通り仕事をせず多聞と散歩に行ってしまいます。妻はそんな夫に対して、苛立ち「帰ってこなければ良いのに」と一瞬思ってしまいます。その日夕方になっても夫と多聞は本当に帰ってきませんでした。心配になった妻は捜索願いを出しました。夫は散歩中、多聞と山まで行き、足を滑らせ崖から転落し亡くなってしまっていました。妻は自分の行いを後悔し、夫が自分のことを愛してくれていたことを知り涙します

第4章〜最終章

このような感じで物語は多聞を中心に進んでいきます。多聞をめぐり様々な人たちの物語が繰り広げられていきます。多聞は最終的に仙台から九州の熊本まで来てしまいます。そして熊本ではある少年と出会います。その少年は東日本大震災を仙台で経験し、震災後熊本まで引越してきていました。震災のショックで少年は話すことができませんでした。しかし多聞と触れ合うことで少しずつ心を開いていきます。なんと多聞と少年は震災前会ったことがあり、再会を果たしていたのでした。

*感想*

物語は6章に分かれていますが、それぞれのお話が繋がっており、感動の最後になっています。私も実家でフレンチブルドックを飼っていますが、本当に動物って可愛いですよね。また犬には人を癒す力があるように思います。私も実家のフレンチブルドックに会うたびに癒されています。この本でも「多聞」と触れ合うことで多くの人が癒され、心救われていました。ぜひ一度手に取っていただき読んでいただきたいです!

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