[定番の診療科]循環器内科での研修について!

M.A

今回は今研修している循環器内科について書いてみようと思います。
循環器内科は研修病院であれば基本的にどこでもある診療科じゃないかなと思います。
今回は循環器内科で勉強できることに関してや、実際に自分が研修してみた感想を書いてみたいと思います。

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循環器内科研修で学べること

循環器内科で学べることはもちろんたくさんあります。
列挙するとかぎりがないので大まかな内容だけ書いてみます。

基本的な診察

当然ですが診察について学ぶことができます。
これはどの診療科でもそうですね。

循環器内科で特によく行うのは聴診だと思います。
入院患者さんは心疾患があるので患者さんには申し訳ないですが、心雑音を聞く練習になりますね。
他にも浮腫などの診察もできます。(ここら辺は救急外来でもよく経験しますね。)

基本的な検査

基本的な検査といってもいろいろあります。
循環器内科でよく基本的な検査としては

  • 心エコー
  • 心電図
  • 胸部レントゲン
  • 採血

まあもちろん他にもありますがここら辺について詳しく勉強するいい機会になるのではないでしょうか。
ここら辺はよく理解している先生に教えてもらうといいですね。
心エコーなどは救急外来などでさっとできると便利なのでしっかり身につけたいですね。

基本的な手技

基本的な手技といっても多いのは様々な穿刺ですね。
循環作動薬の多くは中心静脈路(CV)が必要なことが多いのでCVをとる機会も多いと思います。
またカテーテルの際にシースと言ってカテーテルを通すための外筒を血管に留置しますが、これらの穿刺も経験できると思います。
シースは手技としてはCVとほとんど同じですが、少しCVよりも刺しやすいので練習になると思います。

他にも胸水の原因を鑑別するための胸腔穿刺なども経験しましたね。
心嚢穿刺なども僕は経験しました。
とにかく手技は穿刺が多いですね。

心疾患の治療

やっぱり心疾患は救急などでもとても多く、循環作動薬の使い方など治療に関しても学べることが多いと思います。抗凝固薬の使い方も重要ですね。
カテーテルなどについても学べると思いますが、これに関しては循環器内科にならない人にとってはあまり必要ないかもしれません。

循環器内科は研修で選ぶべきか?

循環器内科は多くの研修医がローテートする診療科ですが、研修医として選ぶべき診療科でしょうか。

結論としてはある程度興味があればローテートするべきだと思います。
ただローテートするタイミングも重要だと思います。

上の章で大雑把にまとめましたが、循環器内科は基本的なことがたくさん経験できる診療科だと思います。
その一方でCVなどの手技や心不全の治療などは研修医の一番最初に学ぶものではありません。
これらの手技、治療は研修医が行う手技の中では少し難しい部類に入るので1年目の後半や2年目など末梢静脈路確保や基本的な薬物の知識などが身についてからローテートすると充実した研修が送れると思います。

もちろん最初に研修して悪いことはありませんが、循環器内科は緊急カテーテル、緊急入院や急変など忙しいことも多く、ある程度医療に慣れてから経験した方が中身が濃い診療科なのでしっかり勉強できると思います。

研修医はもちろん下っ端であり仕事をこなすことは重要ですが、一生の医者人生で一度しかないなんでも質問できて間違えも上の先生がすぐに正してくれる期間です。
あまり最初に忙しい診療科を選んでしまうと自分のやったことを復習する時間を十分に取れず、仕事をただするだけで終わってしまいます。そして循環器内科はそのような状態になってしまう可能性もある診療科じゃないかなと思います。

実際の研修について

この章では実際に自分が循環器内科の研修で行ってきた仕事について書きます。

まず朝病棟に着くと前日の看護師さんからの処方や指示などの一覧があるため、その仕事をします。
そのあとは朝回診ですね。一通り患者さんの様子を把握します。

このあとはカルテ業務です。
カテーテルがある日はカテーテルに入ったりもします。
右心カテーテル(心係数や肺動脈楔入圧などを調べるカテーテルです)などは実際に自分一人で行ったりもしました。あとは上の先生の補助に入ったりですね。
午前中は入院中の患者さんの薬を変更したり上記の仕事をしたりでさっと終わってしまいます。

午後はカテーテルが続いている日はそのままカテーテルです。
僕の研修病院はTAVI(経カテーテル的大動脈弁植え込み術)なども行っているのでこちらに入ったりもしました。
その他患者さんの経食道エコーや除細動などを行ったりと色々な手技もありました。
また午後になると外来の先生から緊急入院の患者さんが送られてきたりもあるのでその対応を手伝ったりもします。重症であれば、AラインやCVを入れるなどの手技があったりしますね。

一通り仕事が終わったあと夕回診をしてその日は終了です。
あと色々なタイミングで適宜カンファレンスが行われていました。
循環器内科はカテーテルのカンファレンスや心臓血管外科との手術に関するカンファレンスなど他の診療科よりもカンファレンスは多い印象でした。

まとめ

ここまで色々循環器内科について書いてきましたが、循環器内科はやはり一度は経験しておくべき診療科だと思います。(義務になっている研修病院も多いと思います。)
CV挿入には困らなくなりますね。

前にも書きましたがある程度仕事が慣れてからがおすすめです。
循環器内科は色々検査もあり、疾患も多くとても奥が深いです。
とにかく仕事をこなすだけの研修医にならないようにですね。学ぶことは多いのでしっかり勉強する期間にできるといいと思います。

循環器内科を研修で選んだ方は充実した研修を送れるように頑張ってください。

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